Mashiro Chronicle

長文をまとめる練習中 割となんでも書く雑食派

アニメ『ウマ娘 プリティーダービー』に寄せて

2018春クールに始まるアニメは70本前後だったようだ。ここ数年と比較してもほぼ同等なのだが、よくよく考えてみるとこれはとんでもない数字だ。一体日本人の何パーセントが一週間に70本のアニメを見るのだろう。ほとんどの人は最初からある程度絞り込んでいるに違いない。

 

とはいえ、春クールも既に3話目を迎える作品が増えてきた。そろそろ「あっちの作品も見ておけばよかったな……」やら「この作品は少し肌に合わなかったな……」やら、雑念が蠢き始めている頃だろう。

 

いったいどの作品が話題になるかは蓋を開けてみるまで本当に分からない。他方、人間、なんだかんだ周りに話ができる人がいる作品を鑑賞しがちだ。話が通じない、という疎外感はごめんだからだ。

 

とはいえ、「流行りものに乗っかるのはアニメ好きの立場からやりにくい」というプライドからだろうか、話題になっているアニメを後追いすることに躊躇いを覚える人も多い。とりわけ、その作品が当初はイロモノ・キワモノ扱い寸前のところまで追いやられていた場合、何かしらの抵抗感を感じてしまう人は一定数いる。

 

今期のそんな「話題になっているが当初はキワモノ疑惑が拭えなかった」作品といえば、『ウマ娘 プリティーダービー』だろう。

 

Cygames肝入りの新規IPたる『ウマ娘』のアニメであり、配信前の宣伝も兼ねている作品でもある。制作は根強い支持層が厚いP. A. Worksが担当。CygamesとP. A.の二枚看板で、戦前から一定以上の注目度はあった。

 

が、実際に『ウマ娘』の視聴にこぎつけた人はどれくらいいただろうか。参考までに、アニメのtwitter公式アカウントのフォロワー数を見てみると(4月19日時点)、だいたい15,000強だ。この数字は、「そこそこ見ている人がいる」くらいに捉えていいだろう。ほぼ『こみっくがーるず』や『多田くんは恋をしない』と同数だ。さらに数値を出すと、『SAO オルタナティブ GGO』は10万を超えている。

 

とにかく、アニメファンの間では非常に高い知名度を誇る2社がタッグを組んでいる割には、という印象は否めない。

 

理由は2点ほど考えられる。まずそもそも、『ウマ娘』の設定がなかなか奇抜だ。数ある擬人化の候補の中からサラブレッドをチョイスしたのはなぜだったのか。冷静に考えて、馬は4本脚で大地を駆けるが、人間は二足歩行で文明を築いてきたのである。もういっそ無機物であれば納得できなくもないが、実在の生き物、それもネコのような愛玩動物ではなく、「走る」こと、4本脚であることに強い意味のある動物を選んだ理由がまったく読めない。事実、アニメにせよゲームにせよ、PVを見るだけでは、シュールという感想を抱いてしまいかねない。

 

さらに、Cygamesがどれほど力を入れているのか、その具合が読みにくかった、というのも心証を悪化させた。というのも、このゲーム、数年前から散々告知しておいて、未だにリリースされていないのだ。

 

そういうわけで、4月1日の深夜というまさにクールのトップバッターを務めるにもかかわらず、最初から敬遠ぎみの人が現れてしまったのであった。

 


 

しかし、『ウマ娘』のアニメは、今確かに密かな盛り上がりを見せている。P. A. WorksやバックのCygamesは、しっかりと細かいところまで注意を払いながら、実りあるアニメを作り上げつつある。

 

細かいところ、とは、具体的にどういうことだろうか。

 

まず、キャラの掘り下げ方が上手い。実在のサラブレッドがモデルのため、極端な改変を施すかどうかは悩みどころだ。とりわけ、アニメ版『ウマ娘』でメイン格として扱われている競走馬は、1990年代の(第2次)競馬ブームの頃の名馬たちだ。こうした馬たちはその知名度で中高年層を惹きつける一方で、扱いを間違えればファンからしっぺ返しをもらう可能性が高い。

 

その点、『ウマ娘』はサラブレッドのバックボーン――たとえば、出生地や両親・血統など――を屋台骨としながら、きっちりと一頭一頭のエピソードを盛り込めている。スペシャルウィークは大増量で皐月賞を逃したし、オグリキャップはいつでも何か食べている。エルコンドルパサーはクラシック競走(東京優駿など、3歳GⅠ競走の中でも特に格式高いとされているもの)たる皐月賞に出走できなかったし、ハルウララはどこかワンテンポついていけない。

 

アニメ制作陣、あるいはCygamesにとって幸運だったのは、ゴールドシップを出演させられたことだろう。ゴールドシップはGⅠ6勝、皐月・菊花の二冠馬であり、紛れもなく2010年代を代表する名馬だ。だが、多くの競馬ファンにとって、ゴールドシップとは破天荒な稀代のムラ馬として記憶されている。どんなバカをやって私たちを笑わせてくれるのか――あるいは絶望の淵に叩き込んでくれるのか――と、現役時はドギマギさせられたものだ。そんなゴルシだからこそ、作品中どんな奇行に走っても視聴者は受け入れられてしまう。これは本当に僥倖だった。緊迫した流れ、あるいはサラブレッドのイメージを大切にし過ぎるあまりの窮屈な流れの中でも、ふと笑いを生じさせるシーンをすべてゴルシに任せられるのだから。

 

個人的に関心したのは、かなり実際の競走を意識してローテーションや作戦を詰めているところだ。弥生から皐月の流れは(確かにスペシャルウィークが実際に辿った道なのだが)実在の競走馬にとっては理想の形である。また、中山2,000メートルの走り方もかなり実情を踏まえながら描かれていて、これならば競馬ファンも納得。

 

アニメとしてもかなり良質だ。たとえば1話を見てみよう。多くの人は尻尾の動きに驚いたようだ。そのとおりで、このいつでもブンブン振っている尻尾を描くためにどれだけの苦労があったのか、あまり考えたくない。上手い詰め指示やタイミングの取り方など、原画の力はもちろん、その要請に応える動画の力も必要な「細かさ」もあり、アニメーションとしての質の高さを私たちに示してくれる。

 

ウイニングライブのシーンをどう描くかはなかなか難しい問題だったようだ。楽曲制作は(ゲームの方とも絡んでいるからだろうか)耳に残るキャッチ―なフレーズを届けてくれる。他方、ライブシーンを描く労力たるや手描きだろうとCGだろうと相当なものであり、P. A. Worksはじめ制作陣が上手く避けられるように話を作っていることが窺える(そもそもライブシークエンスで肝要なのは撮影=カメラワークなのだが)。

 

ただ、コンテやシナリオに不満があるわけではない。特に、3話でセイウンスカイ皐月賞制覇を成すまでの流れは、敗れたスペシャルウィークを静かに責めるように、ゆっくりと、しかし着実に、セイウンスカイがいかに勝利の果実を噛みしめたかを描けていて、今のところ最も印象深いシーンになっている。

 

アニメとして面白い、というのは作品を継続して視聴しようとする強いモチベーションの形成を促す。当たり前の話だが、ここをしっかりと踏み外さなかった『ウマ娘』は流石と言うべきだろうか。

 


 

物語的には難しい舵取りを迫られるところまで来ている。具体的には、サイレンススズカが現実で被った悲劇をどうまとめるか、というその一点だ。4話から少しずつ現実の出来事から乖離し始めてはいるが、多くの競馬ファンにとってサイレンススズカの悲劇は彼女の「物語」の(よくも悪くも)重要な一部であり、ここばかりは避けて通ることができないだろう。流石に完全に退場させるとは考えにくいため、以降はスぺの支援に回るようになるのだろうか。どちらにせよ、決断の時は近い。

 

上のような難しさを未だ抱えてはいるものの、『ウマ娘 プリティーダービー』は確実にこのクールで存在感を放ち始めている。それも、放映開始前のような「よく分からない何かを作っている」という存在感の与え方ではない。明確にファンの心を掴んでいる。


鑑賞する時に多少競馬の知識があった方がよいのは間違いない。だが、P. A.にしてもCygamesにしても、あまりに深い知識を要求した結果ライト層が離れる、という事態は避けたいはずだ。事実、一つのスペクタクルとして『ウマ娘』のアニメを楽しむことも十分できる。そうした楽しみ方を支えているのは、競馬ネタに裏打ちされた小ネタそのものではなく、むしろその小ネタをどう見せるかというアニメの技術の方である。そう考えると、『ウマ娘』はアニメとして、今から追いかけ始めても恥ずかしくない作品なのかもしれない。あなたは自信を持ってこう言うことができる。

 

「『ウマ娘』さ、アニメとして面白いんだよ」

 

あなたの「アニメ好き」としてのプライドを穢さないようにムーブメントに乗るチャンスが、今巡ってきている。

 

共有するということ 【『RIDDLE JOKER』プレイ感想<ネタバレあり>】

この感想はネタバレを含む。ネタバレのない範囲での感想を読みたい人はこちらをどうぞ。

 


 

誰かと親密な関係になる時、人はどのようなプロセスを辿るだろうか。あるいは、誰かと親密な関係になりたい時、人はどのような手段を取るだろうか。

 

何も恋愛に限った話ではない。それこそビジネスパートナーでもいい。自分から見て距離のある相手に対しどうアプローチをかけるのか、という命題は、かなりの人にとって重要な問題であるように思われる。他方、人間は知らぬ間に接近していることもある。お互いに何があったのか自覚のないままグイグイと引き寄せ合ってしまう謎の現象が、たまにが発生する。狙った相手もこうなってくれればよいのに、といったような想いは、誰しもが一度は抱く感情だろう。

 

――私と友達になりませんか。

 

――そうですね。私もそう思っていました。

 

などというぎこちない会話で友達を作るのは流石に気が引ける。もちろん、

 

――それじゃ、今日から仕事仲間だそうだから、よろしく。

 

――ええ、こちらこそ。

 

くらいのドライな関係であればまだあり得るのかもしれないが。

 

こんな会話で関係をスタートさせたところで付き合いが深化していくとは到底思えない。本当にはじめの一歩もいいところだ。どうにかして、相手との関係を繋ぎとめたい、そう考えた時に、人間は何をするのだろうか。

 

貸し借りの鎖に引きずり込む、というのは一つの手段だ。「付き合わなければならない」という義務感を生じさせる一番手っ取り早い方法だろう。貸し借りという表現が嫌ならば、互酬の渦に巻き込む、という方法もある、事実、多くの集団間では互酬をベースとした付き合いが成立している。現代日本でも、相手から贈られたプレゼントのお返しを用意したら、また相手からそのお返しを……という事態は発生し得る。

 

見方を変えれば、これはギブアンドテイクの関係とも言えなくはない(厳密には異なるが)。互恵的関係というのは、誰しもが一度は目指す付き合い方だ。与え、与えられる関係、といえば、多少はロマンティックな響きを伴って、恋愛にも適用できるだろう。

 

しかし、ここでロマンティストは立ち止まるのである。果てなく理想的な何かを目指し続ける人々は、プレゼントによって保たれる関係をよしとしない。プレゼントを贈るということは、相手を完全な客体として見ていることになる。自分へのプレゼントにしても、自らを外部の存在と見ての表現である側面は否定できないだろう。贈り物は、「相手」がいなければ成立しないのだ。

 

そうではなく、誰かを自分の内部へと引きずり込むような、そんな関係になりたい。もやもやとした想いが、脳裡をちらつく。

 

その時に立ち上がってくるワードこそ、共有である。

 


 

誰かと何かを共有する、というのは、ある部分において彼我の境界が(疑似的に)曖昧になる、ということなのかもしれない。むしろ、そういう印象を与えるからこそ、ロマンティストの要請に応え得るのだ。

 

それも、ノートやペンを共有するのではなく、もっと深いところにある何かを共有できれば大満足だ。

 

一番分かりやすいのは、時間の共有だろうか。

 

頻繁に「同じ時間を過ごす」という表現をするが、これは要するに体験の共有であり経験の共有だ。これをシンプルに「時間」と表現している、ということだ。

 

記憶の共有、というよりは、体験の共有と表現した方が適切な気もする。記憶の共有というと、たとえば共同体内部での歴史の継承にも応用できる表現である。記憶は様々なメディアによって共有可能だが、一回性を未だに保持する(すなわち、時間の不可逆性を未だに前面へと押し出す)体験や経験は、そう簡単に伝えられない。経験や体験は、往々にしてその場の雰囲気などを含んでいる。そうしたものは、トレースされることを拒む。

 

共に過ごした時間が長ければ長いほど、あるいは濃密であればあるほど、関係は深化していくように思われる。それがライバルであったとしても、宿命の敵であったとしても。特別な想いを抱くことには変わらないだろう。

 

『RIDDLE JOKER』の作中で最も主人公と過ごした時間が長かったのは七海だ。当然のことで、義理の兄妹なのだから。七海の想いの深さ――それこそ、他ルートにまで滲み出てくるような感情の強さ――とは、そっくりそのまま慕い続けた年月の長さであり、もっといえば主人公と過ごした時間の長さである。

 

七海自身が重たい愛情を抱える一方で、プレイヤー=主人公側としても、七海の愛の重さに納得することができる。それは、ひとえに七海がどんな人生を歩みどんな理由で兄に恋したのかを理解しているからである。私たちは、七海の愛をまるごと受け止めて厭わない。普通であれば引いてしまうほどの重みを、私たちは受け入れることができる。時間の持つ魔力は、ここにある。

 

一方で、誰にも知られたくない秘密を共有することもある。もちろん、七海との間にある「自らの素性」という秘密は彼女との関係を一層深くしているが、なにも七海に限った話ではない。むしろ、『RIDDLE JOKER』では、意図しないうちに共有してしまった秘密、というファクターが重要だった。

 

羽月は分かりやすい方だろうか。彼女との関係が真にズブズブになっていくのは隠密行動がバレた時だ。逆に言えば、羽月とはこれくらいしかない。

 

茉優との間には、何かあるだろうか。もちろん、先輩との関係の間にも、スパイ行動がバレるという「意図せぬ秘密の露呈」があった。しかし、彼女との間柄を考える時、最も重要な事実は何よりも幼少期の記憶の共有だろう。いや、これまでの記述を踏まえると、幼少期に積み重ねた時間の共有、と書いた方がいいかもしれない。七海にも義父にも知り得ぬ、主人公の孤児院時代の姿。その内実を知っているのは、先輩ただ一人だった、実際、先輩が主人公に対しアプローチを仕掛けた最大の理由は、その幼少期の思い出が原因だったではないか。

 

面白いのは、幼少期の出来事は、主人公としては暴露されたくない秘密である、という一点だ。主人公としても、嫌々なのか喜々としているのか判然とし難い状態が続くことになる。思い出したくない過去を通じて繋がった、今の大切な友人。こう書くと、主人公の複雑な胸中が再現できるだろうか。前向きな気持ちと後ろ向きな思いが入り乱れている、というのが内情だ。

 

これは、初期のあやせとの関係と鏡像をなしている。あやせにとって最も知られて欲しくない秘密の一部を、主人公は握ってしまった。あやせは憤慨するが、結局心を開ける存在として主人公を扱うようになってしまう。

 

もっとも、鏡像なのはここまでで、その後は茉優もあやせも似たようなステップを辿ることになった。琴里という存在を鍵として、過去の事件の全容を語り、自らの真実を告げていく。

 

そう思うと、先輩とあやせは同じ幹から出た色彩の違う花なのかもしれない。感情の共有(あるいは共感)というのも二人に共通する事柄だ。元から主人公の出自を知っていた茉優(これはそのまま彼女の出生をも示唆している)と、私生児で片親としか会えなかったあやせ。両者ともに主人公に対しシンパシーを示す。この共感は根の深いものだ――誰しもがそう簡単には手に入れられないものである故。

 

そう考えると、あやせや先輩に引き寄せられるのも、もはや必然のようにも思えてくる。振り返ってみて「あれは必然だった」と思えるのはよいシナリオである証拠だ。『RIDDLE JOKER』はその意味で破綻のない物語だったと言えるだろう。

 

最後に、自分から秘密を吐露する、という事象に触れて終わりとしたい。主人公はなぜ特班の存在を伝えようとするのだろうか。良心の呵責――一番シンプルな答えはこれだろう。千咲ルートの最後のような、秘密を抱えていることに良心が耐えられなくなり、秘密そのものを解消していくような動きを見せつけられると、ますますこの解で満足してしまいがちだ。

 

だが、ここで問題にしたいのは、なぜ良心は主人公を責めるのか、ということの方だ。

 

茉優ルートにおいては、物語の要請、と捉えることもできなくはない。そうでなければ事態は解決へと進んでいかないのだから。しかし、それでもあやせルートの最後の引っかかりを消すことはできない。

 

そんなことを考えていると、ふとある言葉が浮かび上がってくる。

 

「負けを認めた以上……ア、アナタはもう私のものなんだからね?」

 

「その代わり……私をあげる」

 

あやせとの告白シーンからの抜粋だ。お互いがお互いを所有しあうような関係はロマンスの極致ともいえるだろう。誰しもが目指す理想の形の一つだ。

 

だが、自分が相手のものである時、どのような論理で秘密を抱えることを正当化できるだろうか? 人権だとかなんだとかというものを一切抜きにして、単純に字面だけを眺めていると、その答えが見えなくなってしまう。

 

逆に言えば、自分が秘密を抱えている限り、自分は相手のものではない。自分だけが持っている自分が存在している。そんな状態を、主人公は肯定できるだろうか。

 

答えはもう、分かりきっている。要するに、この主人公はとてつもないロマンティストだったということだ。それこそ、自分のすべても相手のすべても、お互いの共有財産にしてしまうくらいには。

 

一番大切な事実は、そんなロマンティストたる主人公を、私たちはプレイアブルキャラクターとして与えられた、ということだ。このことが何を意味するのか、あまり深く書く必要はないだろう。あるいは、ゆずソフトそのものがロマンティストなのかもしれない。そんなことを考えた一作だった。

 


 

引用:『RIDDLE JOKER』(2018)、ゆずソフト

 

七海にまつわるエトセトラ 【『RIDDLE JOKER』プレイ感想番外編】

七海がかわいかった。

否。七海がかわいい。

かわいいとは過ぎ去った何かではない。まだ掴み得ぬ何かでもない。かわいいとは、確たる現実だ。

だから、もう一度こう言っておこう。

七海がかわいい。


抑圧されていた想いというのは、桎梏がなくなった途端に暴れ始める。

そのことは、個人的な経験としてよく思い知っている。

押し潰していた時間に合わせて、想いが肥大していくこともよく知っている。

悲恋であればあるほど燃え上がるのは、もはや必定だ。


自分は愛に飢えている。自分はあの人からの愛に渇いている。

そのことをオープンにできれば、どれほど人生は楽だっただろう。

現実には、愛は告白できない。様々な事情がこの想いを繋ぎとめる。

時間だけが積み重なって、想いだけが募って、そのうち自分の心も身体もズブズブに重くなっていく。

最後には、自分自身が沼になってしまうのだと予感しながら。


とりわけ初恋は重要だ。初恋が重たい何かになるだけで、その人の人生は決まってしまう。

アンビバレントな愛着表現しかできないのであればなおさらなのだが。

そのことに、私は気付いてしまっていた。

だからこそ、七海の嫉妬も執着もかわいらしいの一言で片付けられなかった。

幾度となく恋を諦めたその先で掴んだ喜びを、否定することができなかった。


思うに、ノベルゲーは甘い地獄だ。

プレイヤーもキャラクターも、可能性や世界線という言葉に身を任せて、己をみるみる引き裂いていく。

その先で幾度となく甘美な結末を味わいながら。

その地獄に進んで身を投げた自分だからこそ、七海を直視できなかった。

否、七海を受け止めるよりなかった。


オモタイアノ子に花束を。

その花束の「重み」を知るのは、自分の愛の重みに潰された人だけである。

願わくは、二人の重みが重なりあって、軽い何かが失われんことを。

息詰まる愛の滴がお互いの肺を満たして、二人の時間は静かに淀んでいく。

引き伸ばされた時間が二人を包み込んでは融けていって。

また二人の重みへと変わっていく。


七海はかわいい。

その現実を口にする時、私は未だ見ぬ永遠を感じ取るのである。

糖分過多のゆずらしい一本に 【『RIDDLE JOKER』プレイ感想<ネタバレなし>】

短評

 ゆずソフトの記念すべき10本目の作品は、見ているこちらが悶えるような女の子のかわいらしさを前面に打ち出した、いい意味でゆずソフトらしい一本になった。かわいい女の子と濃密な時間を過ごす、という美少女ノベルゲームのエッセンスをくり抜いた本作は、その女の子の属性や種類も丁寧に揃えており、よい意味で「デパート」と表現して差し支えない。高品質の立ち絵やCGを鑑賞しながら、どっぷりと沼に嵌りたいすべてのエロゲユーザーにお勧めできる。


 全人類待望のゆずソフト最新作、『RIDDLE JOKER』が発売されてはや一週間が経った。今作はゆずソフトの10本目の作品だが、まさにゆずソフトの足跡を振り返るにふさわしいタイトルに仕上がったのではないだろうか。

 まず、なんといっても絵が目を惹く。ひと目でゆずソフトだと分かる、キャッチ―で流行にも敏感、他方でなかなか真似できない絵柄は健在だ。実店舗でもオンラインショップでもまず間違いなく気が付くデザインに仕上がった。

 キャラクターデザインという観点でいえば、メインヒロインの中でも最も当初からプッシュされていたあやせの予約特典色紙(あるいはキャラソンパッケージ)での姿はなかなかどうしてミステリアスな雰囲気を保たせることに成功している。それはあやせの目線の向きであり身体のくねらせ方であり、あるいは手のポーズに原因があるのだが、とにかくそうしたイメージを我々に上手く刷り込んだ。これは肝要なことで、だからこそあやせの本性というギャップが効いてくるのだ。

 いや、本当のことを言えば、そのミステリアスな雰囲気というのはあやせの魅力、ひいてはこの『RIDDLE JOKER』という作品そのものの本質をついているのかもしれない。作品中、極端にあやせの二面性が強調される。プレイヤーはどちらが本当のあやせなのか重々承知してはいるものの、他方であやせという存在がどうしてそこまで人前での演技にこだわるのか、その一点に引っかかりを覚えながら、彼女の素直になれない心と向き合っていくことになる。ふと漏れるあやせの本音、ルートの最後に待ち受ける幾つかの真実、そうした全てが私たちの心を鷲づかみにしていくのは、一見(裏表問わず)明るく接しやすいあやせですら放つ妖しい雰囲気の仕業である。女は秘密を一つ纏った方がよい、とは言ったものだ。

 その他のヒロインも個性や能力が際立っていて面白い。節々からお兄ちゃん大好きオーラが溢れている義妹七海、記憶の片隅にしかいなかったはずの年上幼馴染みたる茉優……こうしたキャラには、ゆずソフトファンなら見覚えがあるかもしれない。もちろん、ストーリーやキャラデザ、シチュエーションで差別化はしているが、ふとにやけてしまう一瞬があることも否めないだろう。

 物語としては、込み入った話を上手に避けながら、一方ではスパイものとしてのスリルを残す絶妙な塩梅を保っている。スパイものは頻繁に話が難しくなりすぎるきらいがあるが、『RIDDLE JOKER』は複雑さをできるだけ取り除く一方で、きっちりと醍醐味であるハラハラドキドキを私たちに提供してくれる。

 立ち入った話を避けたからだろうか、たとえば主人公の出自であるとか、背後に潜む巨大な組織の実情であるとか、そうしたところにはあと一歩踏み込まなかった印象だ。ただ、これはおそらく意図的なものである。そもそも、近年のゆずソフトはそうした物語を大きく広げていくような要素に対し一歩距離を置いた作品を発表し続けてきたではないか。

 そう、ゆずソフトは、最初からそんなものを追い求めてはいない。あくまでも、美少女ゲームとして、女の子をかわいく描くこと、かわいい女の子とコミュニケーションを取ること、そこだけを突き詰めてきたブランドだ。その意味で、『RIDDLE JOKER』はゆずソフトらしい作品になった。どのヒロインにもきっちりとほれ込んでいける、という意味で、安心感のある一本だ。

 最後に、やや下世話な話になるが、ゆずソフトといえばオナニーである、という評判がいつからかついて回るようになった。今作も十分に期待してくれて構わない――衝撃度合いでいえばこれまでの作品に軍配が上がるかもしれないが、その数やヴァリエーションには目を瞠るものがある。人間、誰でも性欲には勝てないのだ。

 閑話休題。本作はゆずソフトらしい丁寧な作り込みが随所に見られた作品だ。音楽ひとつとっても粗がなく、私たちは『RIDDLE JOKER』という作品そのものに無理なく入り込んでいける。そして、いつしか帰ってくるのが億劫になるのだ――ヒロインたちとの時間に酔ってしまうあまり。

『ポプテピ』をネタ単位で語ることにどの程度意味があるか

今回は短め。お題を斜め上の角度から回収。深夜の勢いで書いたのでまとまっていない、頑張って読み取ってください(まさかの投げやり)。

 

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ポプテピピック』が世間に強烈なデビューを果たして、もう2ヶ月が経った。

 

飽きの到来が早い現代社会ではあるが、『ポプテピ』そのものは未だにtwitterのトレンドを独り占めできるくらいのパワーを残しているようだ。

 

毎回変わる声優が理由かもしれないし、AC部のボブネミミッミが原因かもしれない。とにかく、『ポプテピ』は平成も終わりが近くなったこんなご時世に、私たちへ衝撃を残すことに成功しつつある。

 

『ポプテピ』そのものはある意味でメタ的な作品だ。あの原作からこのアニメの型を思いついた人間は鬼才というよりない――あれほど無茶苦茶なことをやっても大丈夫、という目論見はどの程度あったのか。いや、あれほど無茶苦茶なことをやったからこそ、ギャグアニメとして「クソアニメ」という称号を手にすることができた、その事実を見過ごしてはならない。

 

『ポプテピ』はあらゆる意味で「アニメというもの」に喧嘩を売った――その一方で、「ギャグアニメ」としては道なき道を王道と見立てて突っ走っているようにも見える。

 

たとえば、4コマ漫画原作のアニメ、という視点を導入してみよう。代表例はきららアニメだが、私たちはきららと『ポプテピ』を同列に扱い得るだろうか。心情的には難しい――いくらポプ子とピピ美、女の子二人の世界だからといって、あれをきららの隣に置くのは厳しい。他の4コマ――たとえば、大御所たる『サザエさん』にせよ、ギャグ4コマである『クレしん』にせよ――の横に並べるのも、何か違う気がする。要するに、既存の4コマ原作アニメでは絶対にやらなかったような何かを『ポプテピ』はやってしまった、ということである。

 

それはたとえば、ネタとネタの間の切れ目を気にしない、というような『ポプテピ』の演出計画かもしれない。あらゆる4コマ漫画原作アニメを見ても、あそこまで短時間に大量の、それもほぼ脈絡のないネタを詰め込んだ例はない。一つ一つのネタが極端に短く、しかも前後の繋がりを切り捨てている――下手をすると、話内部の繋がりすら不明瞭だ。クールの後半に入ってくると流石にやや長いネタも挿入されるようになったが、それでも3本立ての時の『サザエさん』と同程度かやや短いくらいだろう。

 

ネタの一つ一つの繋がりが見えないのは、舞台が限定されていないことと関連している。学校だとか幼稚園だとか、「お決まりの場所」が存在しない『ポプテピ』は、まるで浮浪者のように主人公たる二人だけがあらゆる空間を移動する――ネタによってはその二人すら登場しないのだが。大枠として時間も空間も設定されていない『ポプテピ』は、キャラだけを横糸として、かろうじて作品の一貫性を保持している。これがキャラまで変わると『ギャグマンガ日和』になるわけである。このように、『ポプテピ』は原作の特殊性をきっちりと内部に織り込みながら、これまでのアニメとは全く違う何かを指向している。

 

一方で、なかなかどうして、ギャグアニメとしてはそこまで破格を強調しているわけでもない。驚異的なテンポについて考えてみよう。15分の中にあそこまでネタを詰め込むとなると、もうキレ味だけ私たちに見せつけて退場しているようなものだ。ギャグアニメのテンポというものは、時代が下るごとに加速している。その極限が『てーきゅう』であり、その一つ前の代表作が『日常』だ。その意味では、『ポプテピ』は加速する現代ギャグアニメの流れにしっかりと則った作品であることが分かる。

 

もはや、ギャグアニメはテンポそのものがギャグの要素になりつつあるのかもしれない。勢いで笑わせる、というのはどの時代でも通用する笑いの作法だが、いわゆる「お笑い」の世界だとやや評価が低いテクニックになるようだ。一方で、コンテの技量などが問われるようになるアニメでは、独自のテンポを持つことはそれ自体が評価の対象になる。だから、テンポで笑わせる技というのは下等な選択ではない。

 

『ポプテピ』は、話の一貫性を切り捨ててまで、とにかく所狭しとネタを詰め込む方向へとシフトした。あるいは、ネタの内部のテンポもぐちゃぐちゃだ。一見間延びしているようなネタはそもそも時間が短く、一方で嵐のように過ぎ去っていったヘルシェイク矢野は作中屈指の長いネタだった。ネタ間で極端に緩急の差があり、そのスピード感とある程度の相関を持ちながら、ネタを披露する時間が設定されているようにも思われる。

 

シリーズの後半ではメインとなる長い話のまわりに短いネタが群がる構図になった。前半のようなラディカルな構成に比べるとややマイルドになったが、それでも次のようなことは指摘できる。どのネタについても、もう少しゆっくり見せることはできたはずだ――わざわざAC部に数パート丸投げする必要はなかったのである。つまりこれは、最初からそういうテンポを念頭に置いて作られた作品だ、ということだ。

 

ネタ内部とネタ間、双方のテンポを巧妙に操った作品であるとするならば、私たちはどの程度『ポプテピ』の個々のネタを独立のものとしてみなすことができるだろうか、あるいは、そのことにどの程度意味があるだろうか。

 

せめて前述『ギャグマンガ日和』くらい各々のネタに長さがあり、かつ一つ一つのパートが明瞭に独立していれば、まだ議論の余地があったかもしれない。あるいは、『てーきゅう』のようにもう1話5分未満で完結する作品だったなら、各話ごとに比較することに意義を見出せたかもしれない。

 

だが、『ポプテピ』はそうした安易な評価方法を許さない作品だった。私たちの「アニメの見方」までからかいながら、『ポプテピ』は全体として上手にギャグを提供している。私が『ポプテピ』について尋ねられるといつも困惑してしまうのは、そこに理由がある。

 

結局、『ポプテピ』は計画的に全てをおちょくっている。一見パロディネタでパロディ元を笑いの種としているように見えて、その実相手にしていたのは私たちでありアニメだった。その絶妙な緩急のコントロールを武器に、『ポプテピ』は話の一貫性をギリギリまで切り捨てながら、かろうじて「ギャグアニメ」として『ギャグマンガ日和』よりは繋がりを持ったまとまりを作ったのだ。すなわち、『ポプテピ』は『ポプテピ』以外の何物でもない、それ以上にもそれ以下にもなれない存在として、私たちの目の前に現れたのである。

 

その事実に気が付いた時、私は、『ポプテピ』の個々のネタについて、笑えるか笑えないかという二元的な判断を下すことから手を引いた。ネタの一つ一つすら、『ポプテピ』という笑いの総体に組み込まれた装置なのである。

 

 

音楽理論0の印象論的オススメアニソン2018冬

アニソンを語るというのは、実は結構難しいことだったりする。

 

まず、どこからどこまでがアニソンなのか、という定義が難しい。楽曲の作り方や世間での受け止められ方を考えると、いわゆる声優ソングやメディアミックス系の音楽もアニソンに分類されるらしい。しかし、狭義としてのアニソンももちろん生きていて、むしろtwitterなんかを眺めていると、割と狭義のアニソンにしか通用しない切り口から好き嫌いを述べている人も多い。

 

つまり、往々にしてこういうことが起こる。あなたが話しているアニソンと、彼が話しているアニソンは別物なのだが、それに気が付かないままトークが進行し、お互いに違和感を抱きながら会話が不調に終わる、という事態が。

 

そうなってしまうのは避けたい。アニソンについて語るというのであれば、その辺りははっきりとした態度を示しておかねばならない。

 

ということで、この記事では狭義のアニソンについて、音楽知識皆無・印象論的に語っていこうと思う。

 

狭義のアニソン、というのは、つまり、実際にアニメで使われた曲、ということだ。だから、実際には従来のJ-popのカヴァーに過ぎないような曲も範疇に含まれる(今期だと『高木さん』の「小さな恋のうた」など)。逆に、アイドル育成ゲームの劇中歌なんかは除外される。

 

広い意味でのアニソンについて、音楽的な理論や作編曲する側からの視点を取り入れながら語る記事が読みたいのであれば、私の知人がやっているブログを覗いてみて欲しい(まさかの無断リンク)。ここでは、そうではない視点、むしろ積極的に印象論を取り入れながら語ってみようと思う――ある意味、実験的な文章だ。

 

前置きが長いことに定評のある私のブログだが、今回は特に長かった。では、2018冬のアニソンを眺めてみようではないか。

 

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1.「ここから、ここから」 『宇宙よりも遠い場所』ED

 

youtu.be

 

 ヒゲドライバーが全面的に関わってできた名曲。随分静かに入ってくるのだが、アニメの音楽演出的には扱いやすい感じに仕上がっていて、どのタイミングでイントロを流し始めるのかでお話の印象がガラリと変わる。ほぼ全編を通じて後ろで鳴っているキーボードのループが印象的……ループとはいえ、微妙に変化はつけてあるんだけどね。ヒゲドライバーはこういうのが得意なのかなあ、私の中での彼のイメージといえばWindowsのアレなので、余計にそう思ってしまうのかもしれない。

 というかそのキーボード(ピアノ?)の音作りがいいよね。ちょっとはじけて、キラキラしてる感じの音がいい。南極の透明な氷を思わせてくれるし、一方では女子高生の一瞬の輝きを感じさせてもくれる。そう思うと、実は南極って青春にぴったりの場所なのかもしれない。

 

 

2.「CLEAR」 『カードキャプターさくら クリアカード編』OP

 

youtu.be

 

 坂本真綾。正直それだけで終わってもいいんだけど、流石にそれだと項目を立てた意味がないかな~、とも。『クリアカード編』だから「CLEAR」なんだ、という単純な事実に気が付くのに数ヶ月かかったのは内緒。曲をつけたのはいきものがかりの人らしい、まあ確かに節回しとかサビの親しみやすいメロディーラインとか、言われてみればいきものがかりっぽさがある。というかいきもののボーカルが歌っても違和感はなさそう。歌詞も1番はいきものっぽいんだけど、2番のサビがもろに坂本真綾って感じ、特に「夢って~やって来るの」あたり。

 以前、上で紹介したブロガーが「転調が『プラチナ』より分かりやすいのはさくらが中学生になったことと関連してるのかな」と言っていた。個人的には、坂本真綾自身の成長も大きいと思っている――まっすぐに歌うことしか知らなかった彼女が少女の神秘性を丁寧に表現したのが「プラチナ」ならば、あれから20年弱、かなしみも苦しみも乗り越えた先で掴んだ力強い足取りを見せつけたのが「CLEAR」なのでは。彼女の成長を「CLEAR」所収のライブ音源版「プラチナ」で聴くとそれを強く感じる。

 

 

3.「SHINY DAYS」 『ゆるキャン△』OP

 

youtu.be

 

 EDとどっちを紹介しようか迷ったけどやっぱりOPで。前述のブロガーと話した時に「これってR&Bなの?」と聞いてみたことがある。答えは「ポップス寄りのソウルなのでは」だった。R&Bとソウルの違いは未だに分からない。キャンプにこういう曲がぴったり嵌るかどうか最初不安だったが、サビの入りでテントが飛ぶ辺り、前へ前へ押し出そうとするこの曲のリズムが(あるいはグルーヴが)、一歩一歩足を元気よく出していくキャンプやハイクには似合うのかもしれない、とも感じた。

 こういう曲を歌うのは本当に難しくて、何がとりわけ大変かって、ボーカルが自分でリズムなりビートなりを作っていかなきゃいけないこと。バックの演奏に頼らないグルーヴ、と言えばそれっぽいのかな、分からない。とにかく、歌唱力が必要なことは確かだ。歌っている人(亜咲花)は18歳らしくてその若いパワーに震えてる。個人的には『セントールの悩み』のEDだった「Edelweiss」の頃から聴いてるんだけど、なぜか周りの人はほとんど誰も「SHINY DAYS」まで知らなかったそう。まあ、歌が上手いだけの人からひと皮むけて欲しいなあ、とは思っていたけど、この曲でそれが成し遂げられたのでは。個人的には今期一番ヘビロテした曲。

 

 

4.「Bright Burning Shout」 『Fate/Extra Last Encore』OP

 

youtu.be

 

 期待の超大型新人がアニソン界に激震をもたらす――っ! なんて茶番はどうでもよくて。まあ流石にインパクトある曲になったよね。作詞がユニゾンのベーシスト(田淵)で作曲がおなじみ『化物語』の人(神前)なんだからハズレる方がおかしいのだが。ただユニゾンの人が作詞しかしなかったのは意外だったかな。

 何が凄いってこの曲についた映像が凄い。シャフト頑張った、これは文句なしの堂々たるOPである。正直このカッコいい映像で曲の印象がぐっと良くなったって面も否定できない(なんて書きながら公式のOP映像を貼れない無能)、いやいい曲なんだけどさ。話が進んでいくにつれてサビの歌詞が効いてくるようになって、純粋にアニソンのOPとしても評価できる。サビのカッコいいメロディーや言葉たちが主人公の復讐という悲愴な決意とオーバーラップしている。

 

 

5.「GO CRY GO」 『オーバーロードⅡ』OP

 

youtu.be

 

 初めて聴いた時はTomっぽいかなあと思ったんだけど、作曲はオーイシの方だった、よく分からない。なんかサウンドでキメキメにしてきてる印象だったのと、Aメロのバックがあんまり明瞭じゃない感じだったから、分かりやすいオーイシっぽさは感じなかったんだけど。

 まあでも、この曲はやっぱりCメロだろうね。ああいうコテコテのコーラスで、それこそ「分かりやすい」コード進行ぶち込んでくるのって割とロック界隈ではあるのかなあ、これもよく知らない。ただなんとなくQueenとかそっち系の音楽も思い浮かんだし(単に「Bohemian Rhapsody」のイメージが強いせいかもしれない、その程度の理由ならThe Beatlesまで遡ってもよさそうだけど)、なんならメタルとかヘヴィとか辺りも脳裡をよぎった。どういう注文でこの曲ができたのかとかも一切分からないが、まあとにかく、ロック寄りなら今期はこの一曲。

 

 

6.「風の声を聴きながら」 『スロウスタート』ED

 

youtu.be

 

 絶賛売り出し中三月のパンタシアによるED。あんまりビブラートかけない歌い方だから、声がまっすぐに伸びてくる印象を受ける。力強さとかはないけど、その分歌詞がストレートに耳まで届くように感じられた。

 まあこの曲は歌詞だと思うので。「いつか小さな~くるよね」っていう、その一節で心が少し、ほんの少しだけ前を向いたことが分かる、その小さな変化を、ボーカルの持つほの暗さのある声質で丁寧に歌い上げてくれているのがよかった。『スロウスタート』のテーマがそこにあるので、そういう意味ではとてもアニソンしている。

 

 

7.「POP TEAM EPIC」 『ポプテピピック』OP

 

youtu.be

 

 映像が無駄にスタイリッシュなことで話題を呼んだ上坂すみれ楽曲。いや、話題になった理由は曲というよりアニメそのもののせいだと思うけれど。ある意味、OPをあんなカッコよくして、映像も気合い入れて作る、そのこと自体が仕掛けられたギャグなんだよね。そのくせ本編はあの調子なんだから。要は仰々しいのだ。その仰々しさが笑いに繋がっている。

 藤津亮太が指摘しているように、『ポプテピ』自身はギャグアニメとして「アニメってなんだろう」という疑問と真正面からぶつかっている、否、私たちにそのことを問いかけることで笑いを提供している。その問いかけのひとつがOP冒頭の実写アナログテレビ破壊シーンであり、あるいは10話再放送で見せた唐突なOPの変化なのだと思う。スタイリッシュなのも仰々しいのも笑いのうち。実は今期一番音楽性だけで語れないアニソンなのでは、とも思う――『ポプテピ』の楽曲すべてに言えることだけれど。

 

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やっぱりアニソンを語るというのは難しい。切り口は多彩だし、かといって音楽性に関する言及を抜くとそれはアニソンレビューではなくアニメレビューのアニソン側面になってしまう。どうしようもないことだが、今はとりあえずここまでにしておこうと思う――その実、単にこういう記事を書きたくなったというだけなのだから、その欲求が解消された辺りで引っ込むのが正しい選択なのだろう。

 

 

 

2018春アニメプレビュー(3月13日版)

早いもので、もう2018年も4分の1が終わろうとしている。

 

それはつまり、もう冬アニメが終わり、春アニメの季節がやって来るということだ。

 

早い、早すぎる。なんなら去年、2017年の春アニメすら昨日のことのように思い出せるというのに。『エロマンガ先生』でバカ騒ぎし、誰も見ていなかった『ひなこのーと』を一人推し続け、『月がきれい』で精神が崩壊しかけたのはもう1年も前のことなのだ。

 

だが、月日とは無常なもので、新しい季節は巡ってきている。ちょうど今週、3月第3週が放映情報発表のピークだった。おおよその情報が出揃い、あとは始まるのを待つだけになっている。

 

であるならば、仕方がない。そろそろ前を向いて、来たるアニメに期待を膨らませようではないか。

 

このプレビューは、PVとスタッフなどからどんなアニメになるかな~と妄想を垂れ流しているに過ぎない。私が何者か知っている人もそうでない人も、よしなしごとと思ってさらりと読んでくれると嬉しい。

 

原則関東での地上波最速OA順。執筆時点でOA情報が分からないものは最後にあるので、注意して欲しい。

 

それでは、春アニメプレビューのスタートだ。

 

※赤太字は30分(推定含む)、青太字はショート(推定含む)、黒太字は予測不能

 

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4月1日(日)

 

ゲゲゲの鬼太郎午前9時~(フジテレビ他)

http://www.toei-anim.co.jp/kitaro/

なんとまさかの6期目である。しかもこれまでのシリーズはだいたい1年以上やっているというのだから恐れ入る。名実ともに日本のポップカルチャーの代名詞で、なんなら伝統文化との融和点でもある。イタリアでも水木しげるの妖怪画集が売られていたのはビビった。とにかく、ご長寿シリーズではあるが、スタッフは声優含め毎回かなり変わっている。ネコ娘が大胆にかわいくアレンジされていたのには驚いた。化けて出て来てしまったのだろう。

 

『ニル・アドミラリの天秤』午後10時~(TOKYO MX

http://nilad-anime.com/

原作は乙女ゲー。大正とか帝都とか聞くと某なんとか大戦を思い出してしまう自分がいる。監督はこれが2本目。『ぷちます』の絵コンテを数多くこなしている人。制作はゼロジー。去年は『DIVE!』とか作ってたけど、2018春クールは気合いの3本出し。体力が心配。

 

ウマ娘 プリティーダービー』

深夜0時~(TOKYO MXBS11) 初回のみ1時間、1・2話一挙放送

https://umamusume.jp/anime/

故郷のP. A. Worksによるテレビシリーズ。『サクラクエスト』以来かな? Cygamesがもちろん加わっていて、どれだけリッチな仕上がりになるのかなあ、って感じ。最近P. A. はデジタルコンテンツ系(造語)の会社と仲がいいのかなあ、DMM(『有頂天家族2』)やらCygames(『さよ朝』)やら。 まあそういうわけで美術はCygames傘下(というか買収した)の草薙が担当。力のあるところなのでターフを美しく描いてくれるだろう。監督は『この美』の人だけど、今期は『ヒナまつり』と二段構え。アニメ業界、人材の数足りてるのかなあ……。

 

『甘い懲罰~私は看守専用ペット』深夜1時~(TOKYO MX

http://kanshu.cf-anime.com

最近この手のショートアニメ増えたよね、『スカートの中は~』とか『僧侶』とか『25歳の~』とか。ちなみに地上波ではお出しできないシーンがあったらしく、完全版をComicFestaにて配信予定。

 

2018年4月2日(月)

 

『キャラとおたまじゃくし島』

午前10時15分~(Eテレ) 1話~5話先行放送3月29日(金)深夜0時30分~

https://www.nhk.or.jp/school/cara-tama/

春は通年アニメやNHKのアニメも多くスタートするので本数がかさばりがち。これは5分アニメ。なぜか寺田憲史が原作・脚本。NHKはどっちへ向かっているのだろうか。

 

お前はまだグンマを知らない午後8時55分~(群馬テレビ

http://omagun.com/

これ地上波では群馬県でだけOA。グンマ―ネタを一番楽しんでいるのは群馬県民なのでは説が私の中で急浮上している。まあ県民あるあるネタはバラエティー番組向きではあるけどいざ映像化しようと思うと難しいところがあるのかもね。

 

『かくりよの宿飯』午後10時30分~(TOKYO MX

http://kakuriyo-anime.com/

最初ティザービジュアル見て腐向けかと思い、次にイントロダクションを読んで乙女ゲー系かと勘違いしたのは内緒。監督はこれが初監督なのかな? 作監としては割と場数踏んでいるし、知名度あるタイトルにも出ている。演出経験ない中でいきなり監督とはどういう風の吹き回しだったのか。制作はGONZO

 

『宇宙戦艦ティラミス』深夜1時~

http://www.tiramisu-anime.com/

タイトルがズルい。宇宙戦艦、とカタめの字面を並べた上で、ティラミス。いきなりのゆるふわ。このタイトル付けた人はセンスがある。このタイトルは忘れないだろう。監督は2017年版の『グルグル』の人で、やっぱり春から始まる『プリパラ』続編の監督も兼任。制作はこれもGONZO。PV中にしっかりしたアクションシーンないからまだなんとも言えないけど、コクピットは割と広めにスペース作ったな、って印象を受けた。

 

キャプテン翼深夜1時35分~(テレビ東京テレビ愛知

http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/captaintsubasa2018/

天下のキャプテン翼も深夜枠行きというのが世知辛い。以前ある東宝のプロデューサーもそんな感じのことをtwitterで呟いていた。その点朝や夕方、ゴールデンでやっているアニメはなんなんだ、って感じ。きっと妖怪どもに違いない。話としてはまあみんな知ってるだろうし割愛。制作は『ジョジョ』のdavid production。ここ数年新しく元請け始めた会社が目立つよね。

 

魔法少女俺』深夜1時40分~(TOKYO MX

http://magicalgirl-ore.com/

これもタイトルのインパクトが大きいけど、こっちは誰かがやるだろうな~ってネタではある。俺っていったら『俺物語』だよね~なんて思ったりなんだり。タイトルロゴがどことなくなんとかマギカっぽく思うのは気のせい。平成最後の~ってキャッチコピーから、ある程度これまでの魔法少女ものの流れは意識しているんだろうけど。そう、『セーラームーン』から『まどマギ』まで、『どれみ』も『プリキュア』も育てた平成は終わろうとしている。新しい時代への讃歌となれるか。

 

2018年4月3日(火)

 

ガンダムビルドダイバーズ』午後5時55分~(テレビ東京系6局ネット)

http://gundam-bd.net/

ガンダム。多分今回も第3スタジオなんだと思う、ビルドの前作も第3だったみたいだし。ただ監督は第1出身らしくて、サンライズ内部の人材流動がどうなっているのかちょっと気になる。

 

『東京喰種:Re』午後11時~(TOKYO MX

http://www.marv.jp/special/tokyoghoul/

みんな大好き東京喰種。割と海外で人気あるのビビる。Crunchyrollとか覗いてみても結構話題だったりなんだりするし、海外の本屋でも原作が売れている。アニメに関してはまあシリーズものなので。

 

ルパン三世 PART5』深夜1時29分~(日本テレビ) 初回のみ深夜1時34分~

https://lupin-pt5.com/

このアニメはHuluが配信するので配信サービス使っている人は注意してね。ルパンだよルパン。最近のルパンは『峰不二子という女』の山本沙代が割と挑戦的なビジュアルに手を出したり(その後『ユーリ』で知名度爆発したよね)『次元大介の墓標』『血煙の石川五右衛門』がだいぶハードボイルドな感じでまとめてきたりとアニメ的に面白い。ただスタッフの情報があんまり出ていなくて、監督が『ルパン』の「イタリアン・ゲーム」の人であること、シリーズ構成が大河内であることくらい。どうなるやら、蓋を開けてみるまで分からない。

 

『3D彼女 リアルガール』深夜1時59分~(日本テレビ

http://www.3dkanojo-anime.com/

まあVR勃興期の現代だしこういうネタは出てくるよね。以前某インターネットの隅っこで「VR使った美少女ゲームが出てこない、AVはあるのに」と言っている人がいたのだが、美少女ゲームは海外展開した方が手っ取り早く金稼げるという事実が『ネコぱら』で判明したのでもうしばらくVRはお預けかも。ってかヴィジュアルノベルみたいなタイプのゲームでVR使える部分なんてそれこそR-18シーンしかないじゃん、インタラクティブ性なんて極限まで切り捨ててるんだからさ。このアニメの話全然してないけどまあそういうことで。

 

2018年4月4日(水)

 

『ありすorありす』午後10時25分~(TOKYO MX

http://alice-or-alice.com/

KADOKAWAが作ったきらら睨みのマンガ雑誌コミックキューンから2本目のアニメ化、1本目は言うまでもなく『ひなこのーと』。監督は根っからの演出畑出身で、『プリパラ』やら『ジュエルペット』やらそっち系に深く関わってる(伝われ)。キャラデザは『ひなろじ』や『ガヴドロ』で経験積んでる人なんでかわいくまとまるんじゃないかな。制作は『恋愛暴君』のところ。

 

『重神機パンドーラ』午後11時30分~(TOKYO MX) 3月29日(木)~Netflix先行配信

http://project-pandora.jp/

サテライトのロボもの。PV見た感じ撮影・CGは凄そう。地上波で見るよりBDで見たい感じのアニメになるのかなあ。河森は今期もう一本、謎のメカものにも関わっているが、そちらはデザインだけのよう。

 

2018年4月5日(木)

 

アイカツフレンズ!』午後6時25分~(テレビ東京系)

http://www.aikatsu.com/friends/

アイカツだよ! ちゃんと続いたよ! 女児向けアニメはこの2018年4月に合わせて一気に衣替え。み~んなタイトル変わっちゃうから覚えるのも一苦労。

 

『ケッケロケー』午後9時54分~(TOKYO MX

https://twitter.com/fan735fan

ショートアニメ。タマ&フレンズとかのところ。最近ショートアニメが増えている、というのは業界の常識なんだが、理由はよく分からない。CMとかで使うアニメが増えてるのもあって、短いアニメというのが今注目株。

 

『多田くんは恋をしない』午後10時~(TOKYO MX

http://tadakoi.tv/

山崎みつえ is BACK! いや『エロマンガ先生』とかでコンテ切ってたけどさ(『エロマンガ先生』の監督が『野崎くん』チーフ演出)。やっぱり監督作というのは特別なわけで。この頃真正面から恋愛ものにぶつかるアニメが多くて私的にはとっても満足している。副監督に『NEW GAME!』の監督を持ってくることができるのが山崎みつえパワー。恐るべし。

 

銀河英雄伝説 DIE NEUE THESE 邂逅』午後10時30分~(TOKYO MX

http://gineiden-anime.com/

なんと最速放映がファミリー劇場という、放映前から一発かましてくれた話題作。いや話題にしてるのはおっさんだろうけどさ……。映画とも繋げたいという野心があるらしく、TVシリーズでどこまで描くかは未知数。

 

こみっくがーるず午後11時30分~(TOKYO MXBS11

http://comic-girls.com/

キャリアは割と長いけど監督は初めてなのかな? それよりもツッコミどころはシリーズ構成と脚本。このメンバーで一体どこへ持っていくつもりなのやら……。船頭多くして、とならないことを祈る。制作はNexus、代表作になるといいね。

 

されど罪人は竜と踊る深夜1時58分~(TBS)

http://www.tbs.co.jp/anime/sareryu/

あらゆる意味で有名になってしまった作品。放映前、いや延期前が話題のピークだった、という事態にはならないよう頑張って欲しい。割とオールドなラノベファンにも知名度が高い作品なので飛び上がる準備はできている。後は無事着火できるか……間違っても尻に火をつけないでよね?

 

2018年4月6日(金)

 

イナズマイレブン アレスの天秤』午後5時55分~(テレビ東京系6局ネット)

http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/inazuma2018/

妖怪の勢いが落ちてきたこのタイミングで、レベル5が過去作をリブートさせている。今期は『レイトン』もアニメ化。どこまで当時のファンが戻ってくるかは分からないけど、やらないよりはいいと思う。なんなら『テニプリ』のような息の長いコンテンツになるかもしれないし。

 

『Lostrage conflated WIXOSS深夜0時30分~(TOKYO MXBS11

http://lostorage-wixoss.com/

TCGのWIXOSSが4度目のアニメ化。前期は『ふらいんぐうぃっち』の桜美かつしが監督だったが、今回は吉田りさこに交代。『魔法科高校の劣等生』劇場版の監督だよ。TCG界隈は最近スマホやオンラインに移行している感じがあるけど、WIXOSSはどうなんだろうか。

 

ヒナまつり深夜1時40分~(TOKYO MX、KBS京都)

http://hina-matsuri.net/

こちらは原作が有名タイトルの話題作。上でも書いたけど、監督は今期2本構え。とはいえ『ウマ娘』の方はサポートに結構人をつけてるけどね。キーアニメーターとか見ても多分監督的にはこっちを自分に近い人で固めているんだと思う――監督がそうしたのか製作委員会がそういう方針でいったのかは分からないけど。feel.制作なんで『月がきれい』とかに関わっている人も割といる。 

 

魔法少女サイト』深夜1時55分~(TBS)

http://mahoushoujyo-anime.com/

よく分からない公式サイトが印象的な同作は制作が謎に包まれたproduction doA。2017年は『ごちうさ』OVAに携わったことで話題になった。唐突感ある制作変更にびびったけど出来はよかったよね。キャラ設定のところ見てもな~んかきな臭い書き方で誤魔化してあるので、きっとストーリー的には一ひねりあるんだろう。

 

2018年4月7日(土)

 

僕のヒーローアカデミア午後5時30分~(読売テレビ日本テレビ系全国29局ネット)

http://heroaca.com/

ヒロアカ3期。もはや何も言うまい。

 

『メジャー セカンド午後5時35分~(Eテレ)

http://www.shopro.co.jp/tv/major2nd/

いろいろ言われたけどやっぱり『メジャー』でしょ、ということでNHKにカムバックを果たした野球漫画。小さい頃は海堂編の暗い話が苦手だったけど、今改めて見返すと面白い。主題歌はどうなるんだろうね。

 

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン深夜0時~(TOKYO MX群馬テレビとちぎテレビBS11、Abema TV)

http://gungale-online.net/

SAOだけどキノ旅。原作者の話。原作イラストが黒星紅白なんだよね。特徴的だけどかわいい絵柄。割としっかりキャラデザとして落とし込めているんじゃないかな。シリーズ構成が黒田洋介ってことで下手な作品にはならないだろう。制作も新興とはいえ代表作もありアニメファンには知名度の高いStudio 3Hz

 

『PERSONA5 the Animation』深夜0時30分~(TOKYO MX群馬テレビとちぎテレビBS11、Abema TV)

http://p5a.jp/

知る人ぞ知る大御所を引っ張り上げてきて制作されるのが世界的にヒットしたJRPG。『4』のアニメについては賛否両論のようだが、今回はどうなることやら。A-1だし放送を落としたりはしないだろう。それより上になるかは未知数、その意味では注目作とはいえどんなアニメとも同じ。

 

鬼灯の冷徹 第弐期その弐』深夜1時~(TOKYO MXサンテレビ、KBS京都、BS11

http://www.hozukino-reitetsu.com/

腐向けって言われてるけど私は割と楽しんで見れているシリーズ。安定感あるし深夜に流れてたらついつい見ちゃう。

 

『LOST SONG』深夜1時30分~(TOKYO MX) 3月31日(土)~Netflix先行配信

http://lost-song.com/

どうなるか全然わからない。MAGES.のオリジナルだからだとかなんだとか、そういう問題じゃなくて、本当にどうなるか分からない。スタッフはかなり力のあるメンバーを揃えてる。金子志津枝(『ドラえもん』など、2018年の『劇場版ポケットモンスター』キャラデザ)とか呼んじゃう。まあMAGES.×LIDENFILMで背景がでほぎゃらりー(『メアリ』)なんだからバックに誰がいるかは明らか、というか隠す気もなく制作クレジットに名前がある。コンセプトはちょっと不安だけど、化けるかもしれない。未知数。

 

2018年4月8日(日)

 

『若おかみは小学生!』午前7時14分~(テレビ東京系6局ネット)

http://www.waka-okami.jp/

唐突に発表され唐突に春アニメへ殴り込みをかけてきた問題児。いや、20代くらいまでは多分一度は手に取ったことがあるだろう有名児童小説が原作なんだが、大型タイトルの割に発表がずれ込んだのはなぜだったのか。多分結構本気で作っていて、制作はまさかのマッドハウス。制作陣も隙がなく、一体なぜあんな唐突感溢れる発表になったのか本当に謎。ただ放送時間的に15分枠なのかなあという気もする。

 

『レイトン ミステリー探偵社 ~カトリーのナゾトキファイル~』午前8時30分~(フジテレビ系)

https://www.layton-anime.jp/

レベル5復活計画その2。監督は『ハイキュー!!』、制作はLIDENFILM。撮影がグラフィニカで3DCGIがFelixFilmだからそっち関係は割とリッチになるかも。ただレイトンで何をやるんだろうという疑問はある。

 

『キラッとプリ☆チャン』午前10時~(テレビ東京系6局ネット)

http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/prichan/

夕方から朝に移った『プリパラ』のシークエル。Youtuberっていうけど自己プロデュースって大変だと思うのでその辺りドラマは作れそうだよね。ちなみに『プリパラ』も劇場版があるのでまだ終わらない。

 

あまんちゅ!~あどばんす~』午後11時~(TOKYO MX

http://amanchu-anime.com/

何がズルいって音楽がズルい。今回もGONTITIが劇伴、主題歌はサトジュンオールスターwith鈴木みのり。OPは鈴木みのりのために作詞・坂本真綾、作編曲・北川勝利、ストリングス編曲・河野伸の体制を確保している。EDは坂本真綾(歌、作詞、作曲)。監督は1期から変わって佐山聖子。サトジュンとの繋がりでいえば『プリンセスチュチュ』『ARIA The NATURAL』『たまゆら』など。割と手広くやってるけど近年は『ふらいんぐうぃっち』『甘々と稲妻』とかそっち系が目立つかな。地味に『クジラ』にも携わっている。

 

『Caligula ―カリギュラ―』午後11時30分~(TOKYO MX

http://caligula-anime.com/

私はこの作品について詳しく知らないんだけど、中高生とかに聞いたら案外知ってたりするのかな? 元はゲームらしいので。サテライトはこれと『パンドーラ』の2本を抱えてるけど共倒れは避けて欲しいなあ……。

 

ピアノの森深夜0時10分~(NHK総合)

http://piano-anime.jp/

なんでこのタイミングでアニメ化したのかよく分からない。元はNHKのアニメプロジェクトの一環で発表されたもので、公表されたのは記憶が確かなら秋だったはず。制作はガイナックススタジオだが、現在はガイナックスと関係はない(名前だけ残している)。話はみんな知っているし物語重視の人ならハズレナシの気持ちで見れるのでは。

 

食戟のソーマ 餐の皿 遠月列車篇』深夜0時30分~(TOKYO MXBS11

http://shokugekinosoma.com/

あれよあれよという間にもう3期の後半になってしまったソーマ。主題歌はどうするのかね、ZAQとnano.RIPEの後って地味にキツい気がする。

 

デビルズライン深夜1時35分~(TOKYO MX

http://devilsline.jp/

制作はブレインズ・ベースのメンバーが作ったプラチナビジョン(『SERVAMP』など)。監督はお抱えさんなのかな? プラチナビジョンの元請作品は全部同じ監督。とはいえ実績は相当あるので、ここは一発のびのびと作ってみて欲しい。

 

2018年4月9日(月)

 

『Cutie Honey Universe午後7時~

http://cutiehoney-u.com/

ゴールデンタイムに放送するというなかなか贅沢なアニメだが、実のところAT-X先行放送である。まあネームバリューに負けない超豪華な声優が魅力で、とはいえ制作もプロダクション・リードと渋いチョイス。監督はコンテはもとより原画の実績も分厚い横山彰利だが、蓋を開けてみないと分からないものは分からない。永井豪のアニバーサリーイヤーを飾る3本目の作品として、いいものにしてもらいたい――『マジンガーZ』も『デビルマン』も私は満足しているので。

 

『実験品家族 クリーチャーズ・ファミリー・デイズ』午後7時30分~(TOKYO MX

http://jp.frankenstein-family.com/

中国アニメ、ただし原作連載は日本企業、人気の中心は台湾というよく分からない何か。作る作るという話は結構前から流れていたのだが、無事目途が立った模様。制作は大火鳥アニメーション(大火鳥文化)なのだが、馴染み深い火鳥動画とは関係ない模様。というか改称したのが最近らしく、その前身の企業もあまり数を作っていないよう。国外向けのTwitterアカウントも国内向けの微博のアカウントも出来たのが今年に入ってから。まあとりあえず見てから判断しようではないか。

 

ゴールデンカムイ午後11時~(TOKYO MX

http://kamuy-anime.com/

原作はマンガファンからの厚い支持を誇るアイヌ物語。原作ファンはアニメ化の報せを聞いて喜びながらも困惑したとかなんだとか。制作は故あって作ることになった『虐殺器官』が代表作のジェノスタジオ。割とバイオレンスな表現にも挑むところなので原作の雰囲気は再現できるのでは。

 

蒼天の拳 REGENESIS』深夜0時30分~(TOKYO MX) 4月2日(月)~Amazon プライム・ビデオ先行配信

http://www.souten-regenesis.com/

私はこの作品の直接の前シリーズに当たるアニメに詳しくないのでなんともいえないが、どちらにせよ期間をかなり置いてのアニメ化であることには変わりない。そんな作品を作るのがポリゴン・ピクチュアズだというのだから時流というものは分からないものである。まあ制作会社が制作会社だし変な作品にはならないでしょ。

 

『あっくんとカノジョ』深夜1時10分~(TOKYO MX

http://akkun-kanojo.jp/

5分枠。枠が短くてもきっちり甘々に仕上げてくれればこちらとしては文句なし。

 

『踏切時間』深夜1時15分~(TOKYO MX

http://fumikirijikan.com/

これもショートアニメ。設定が斬新でなかなか面白そう。しかし、これ一体どこへ向かうんだ……?

 

2018年4月10日(火)

 

『ハイスクールD×D HERO』深夜0時30分~(TOKYO MXサンテレビ、KBS京都)

http://www.haremking.tv/

シリーズものが多い気がしないでもない2018春クール。まあ春は通年やるようなアニメも始まるので仕方ないんだけど。こちらは通年ではないシリーズもの。もう早くも4期ですよ4期。制作は3期までのところからパッショーネに移行しているが、あそこの代表作は『ひなこのーと』なのでなんの心配もいらないと思う(伝われ)。

 

2018年4月11日(水)

 

『鹿楓堂よついろ日和』午後10時~(TOKYO MX

http://rokuhoudou-anime.jp/

流行りのメシものに腐要素を掛け合わせたような欲張りな作品、メシものだけに。とはいえスタッフは割とネームバリューもある。監督は『舟を編む』繋がりでの起用かな? 制作はゼクシズ。当初は『シスプリ』だの『DC』だの『H2O』だの作っていたはずのあそこも、いつの間にか『舟を編む』や『悪の華』なんて作品を手掛けるようになり、去年は『FA: G』も制作しちゃって…… 時代は流れるのである。

 

『ラストピリオド ―終わりなき螺旋の物語―』深夜0時~(TOKYO MX

http://lastperiod.jp

ソシャゲ原作、らしい、私は詳しくは知らない。監督は岩崎良明、制作はJ. C. STAFF。監督の名前を聞いただけでは何やらさっぱりというそこのあなた、ググってみなさい、20代なら悶絶死すること請け負いである。

 

『Butlers 千年百年物語』深夜1時5分~(TOKYO MX、KBS京都)

http://www.butlers-anime.com/

今期のSILVER LINK.枠。割と私は肌に合う制作会社なんだが、なかなか人に伝わらない。イントロダクションを見ると百年の思いとかなんだとか、あとは妹がどうこう言っているから、どんな作品なのかなあ……と思っていたのだが、キャラ紹介を見て絶句。これ妹の要素ある……?

 

2018年4月12日(木)

 

『ひそねとまそたん』深夜0時~(TOKYO MX、BSフジ)

http://hisomaso.com/

青木俊直のあたたかみある絵柄を使って何をやるのかと思えばなんと自衛隊×ドラゴン。ボンズが樋口と岡田(麿里)を引っ提げて作り上げる謎のアクションもの、どうなることやら。メカものっぽいんだけど、シリーズ構成が岡田だし割と心情をゴリゴリ描いていく感じになるのかな。

 

ヲタクに恋は難しい深夜0時55分~(フジテレビ、岩手めんこいテレビさくらんぼテレビジョン) 1話のみAmazon プライム・ビデオにて4月11日(水)先行配信

http://wotakoi-anime.com/

これもアニメ化が待望されていたマンガ。平池芳正が監督、制作はA-1 Pictures。無難なものにしても見れるとは思うけど、どうせノイタミナ枠でやるんだから何か一つ仕掛けてみて欲しい。少なくとも、それができるスタッフ。

 

『奴隷区 僕と23人の奴隷 The Animation』深夜1時5分~(TOKYO MX

http://doreiku-anime.com/

今まで『ハイスクールD×D』を作っていたTNKはどこへ行ったのかと思えばこんなところに(共同制作:ゼロジー)。バトルロイヤル形式なのかなんなのか、原作に通じていないので詳細は分からないが、23という数字には作為的な何かを感じる。

 

2018年4月13日(金)

 

妖怪ウォッチ シャドウサイド』午後5時55分~(テレビ東京系6局ネット) 初回のみ1時間

http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/youkai-watch-ss/

妖怪のせいなのね~が大流行したのって何年前? 昨日だっけ? って印象の自称妖怪。本物の化け物たる黄色い鼠が大暴れしているのに対し近年は割と控えめな地縛霊だが、ここでリニューアルを仕掛けてきた。映画もなぜか鬼太郎とコラボしたりなんだりいろいろと技をかけてはいるのだが。レベル5の乱れ撃ち3連発の最後の一発。

 

フルメタル・パニック! Invisible Victory』午後10時30分~(TOKYO MX

http://fullmeta-iv.com/

リバイバルブームもここまで来たかという印象のフルメタだが、実際には延期しているので印象とは少し違う。まあ劇場版の総集編でいい感じに場が温まっていると思うので、ここは原作のアツさとぶっ飛んだギャグを現代の若人にぶっ放してやって欲しい。GONZO=>京アニと引き継がれてきたバトンを受け取るのはジーベック。

 

以下、未だ放映時間未定

 

まとめて一言: 間に合わなくなっても知らんぞーーーっ!

 

まあ、とはいえシリーズものでまだ前作をやってるとかショートアニメだとか、いろいろ言い訳できるアニメも多いけどね。それに、クール開始直前になって滑り込みかけてくるアニメも必ずあるし。

 

シュタインズ・ゲート ゼロ』

信長の忍び姉川・石山篇』

『メガロボクス』

『パズドラ』

『美男高校地球防衛部 HAPPY KISS』

グラゼニ

ベイブレードバースト 超ゼツ』

『黒猫モンロヲ』

 

……まだ決まってない某ゼロさんは本当に大丈夫なんですかね、いや、アニメ云々じゃなくて、その……。

 

まあなんにせよ、分かっているだけで60本はある。例年の傾向からいくともう少し増えるかも。中国資本(制作に限らず)アニメの数がまだ少ないしね。

 

それに、『刀使ノ巫女』『ダリフラ』『Fate/Extra』あたりの2クールものもあるわけで、実際にはもっと混戦具合がキツい。

 

あと、2018冬に2本あったきらら枠がないんだよね。2017秋もなかったけど、まあ、今回は難民キャンプの目途もある程度ついているしなんとかなるのでは。

 

※訂正:『こみっくがーるず』がきらら枠だそう。お詫び申し上げます。

 

どれ見るかな~、なんて悩んでいる間が楽しかったりもする。なんて言葉を吐いて、プレビューを〆ようと思う。また楽しみな春が巡ってくる。